✅三次元MIDが出来るまで
2月の配信で紹介した三次元MIDの基礎知識を踏まえ、今月はその製造プロセスに焦点を当ててご紹介します。
三次元MID技術は、立体的なプラスチック部品に直接電子回路を形成する革新的な方法です。
今回は製造プロセスの中でも特に重要な「成形」と「パターニング・めっき」について解説します!!
▶▶2月配信の「誰でもわかる!三次元MIDの基礎知識」はこちらから。
✅成形技術▶▶立体構造の活用と材料技術の進化
三次元MIDの製造プロセスにおいて、成形は非常に重要な工程のひとつです。しかし、立体構造ならではの課題として、応力の分散や熱膨張の影響を考慮する必要があります。そのため、適切な材料の選定や補強設計を行うことで、強度や耐久性を確保することが重要となります。
さらに、成形における材料技術の進化も製造プロセス全体の品質向上に大きく貢献しています。三次元MIDでは高性能なプラスチックや新しい導電性材料の開発が進んでおり、特に高耐熱性や高剛性を持つ材料の導入が進んでいます。例えば熱硬化型成形材料の導入によって、従来の熱可塑性樹脂に比べて優れた耐熱性と寸法安定性が実現されています。
✅パターニング・めっき▶▶微細配線技術と高い信頼性
三次元MIDではパターニング(配線形成)とめっき技術も製品の性能に大きく影響します。
特に微細な配線を実現する技術やめっきの密着強度を高める工夫が必要です。
当社の技術では、配線間隔は0.1~0.2mm、さらには0.01mmや0.02mmにも対応可能であり、他社(0.2mm~0.25mm)と比較して、より高精度な配線設計を実現しています。この微細化技術により、高密度実装が可能となり、限られたスペース内での回路設計の自由度が大幅に向上しています。
また、めっき密着強度も向上しており0.8kg~/4mm²以上の高い強度が達成されています。これにより、強固な接合が得られ、製品の耐久性と信頼性の向上に大きく貢献しています。これらの特長を活かし、長期間の使用に耐えうる高信頼性の製品開発が可能となります。また、厳しい環境下でも安定した性能を維持できるため、自動車や産業機器など幅広い分野で採用が進んでいます。
✅さらに詳しく知りたい方
三次元MIDは、配線の形状や配置を自由に設計できるため、めっき面積の削減が可能となり、環境負荷の軽減にも繋がります。さらに、熱対策を強化することで、安定した性能を維持しつつ、省消費電力を実現できます。これにより、三次元MIDはエネルギー節約と環境負荷の低減に貢献し、多くの分野での活用が進んでいます。技術の進化により生まれる新たな可能性に、引き続きご注目ください。
特許取得のお知らせ
このたび、弊社が出願しておりました「気密コネクタ」について、
アメリカ、日本にて特許申請が受理され登録取得致しましたことをお知らせいたします。詳しくは弊社ホームページよりご覧下さい。
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